Substackには公式APIがある?非公式APIとの違いと使い方を日本語で解説
「SubstackにAPIってあるの?」
「自動化やデータ取得をしたいけど、どうやるの?」
と気になっている方へ。結論からお伝えします。
Substackには、APIが2種類あります。
1つは、2025年に提供開始された公式API(できることは限定的)、もう1つは開発者コミュニティがリバースエンジニアリングで作った非公式API(できることが豊富)です。
この記事では、
APIの違い
できること
使い方
を、メリットとリスクを解説します。
プログラミング知識がない方もわかるよう、補足しながら進めますね。
【免責事項】
本記事は技術情報をまとめたもので、API利用の結果に対する責任は負いかねます。とくに非公式APIは予告なく仕様変更される可能性があり、利用は自己責任となります。
そもそもSubstackのAPIってなに?
最初に、APIの基礎から押さえておきましょう。
「APIって聞いたことはあるけど、よくわからない」という方も、ここを読めば話についてこれます。
APIとは何か
APIは「Application Programming Interface」の略で、わかりやすく言うとシステム同士をつなぐ窓口のことです。
たとえば、天気予報アプリ。気象庁のAPIを使って、最新の天気データを取得しています。家計簿アプリは銀行のAPIを使って残高を表示します。
人間がブラウザで手動で操作する代わりに、プログラムが自動でデータをやりとりする仕組み、と覚えればOKです。
SubstackのAPIも同じです。手動で記事を書いたり購読者を確認する代わりに、プログラムから自動で操作できる窓口、というイメージです。
Substackには「2種類のAPI」が存在する
Substackには、性質の違う2つのAPIがあります。
「公式」と「非公式」と聞くと、つい公式の方が便利そうに思えますが、できることは非公式APIの方が圧倒的に多いのが現状です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
この記事の対象読者
この記事は、こんな方に向けて書いています。
Substackのデータを自動で取得したい人
投稿や購読者管理を効率化したい人
他のツール(Notion・Slackなど)とSubstackを連携させたい人
「APIってどんなもの?」を知りたい好奇心旺盛な非エンジニア
技術用語は最小限に抑えて解説しますが、実装には基本的にプログラミング(PythonやJavaScript)の知識が必要です。
とはいえ、「どんなことができるかを知る」だけでも、ツール選びや業務改善の役に立ちます。
Substackの公式APIでできること
まずは2025年から提供開始された、公式APIの方を見ていきます。
できることは「LinkedInプロフィール検索」のみ
公式APIでできることは、現時点でかなり限定的です。
具体的には、LinkedInのハンドル名(ユーザー名)を指定して、その人のSubstackプロフィール情報を取得する、ただ1つの機能だけ。
「投稿を取得する」
「購読者を管理する」
「記事を投稿する」
といった機能は、公式APIには含まれていません。
取得できるデータ
公式API経由で取得できる情報はこちら。
識別ハンドル(Substackのユーザー名)
プロフィールURL
リーダーボード順位(ランキング情報)
ベストセラーティア(ベストセラー認定の段階)
無料購読者数の概数
フォロワー数
主に「有名なSubstack書き手の規模感を知る」用途に使えるイメージです。
マーケティング会社が、コラボ相手のSubstackクリエイターをリサーチするときなどに便利です。
利用申請の手順(7〜10営業日)
公式APIを使うには、申請が必要です。流れはこちら。
Substackアカウントを作成する
Developer API利用規約のページにアクセス
利用規約に同意するフォームを送信
7〜10営業日後に承認通知が届く
承認後、設定画面「Developer API」セクションからAPIトークンを発行
申請者の用途や利用規約への適合性が審査されるため、誰でもすぐに使えるわけではない点に注意です。
APIトークンの作り方
承認後の手順はシンプルです。
Substackにログイン
設定画面(Settings)を開く
「Developer API」セクションに移動
「Create new token」をクリック
表示されたトークンをコピーして安全に保管
このトークンを使って、APIにアクセスします。トークンはパスワードと同じくらい大事なので、外部に漏らさないように管理してください。
公式APIが向いている人・向かない人
<向いている人>
・マーケティング会社で、有名なSubstackクリエイターをリサーチしたい人
・大量のSubstackプロフィールデータをまとめて取得したい研究者
・公式サポートのある安心感を最優先したい人
<向かない人>
・自分の投稿や購読者を管理・自動化したい個人ライター
・データ分析や統計取得をしたい人
・すぐに使い始めたい人(申請の待ち時間がある)
つまり、個人ライターが「Substack運営を効率化したい」目的では、公式APIはほぼ役に立たないのが現状です。
非公式APIでできること(こちらが本命)
ここからが本命の話です。実用的な自動化やデータ取得をしたいなら、非公式APIを使うことになります。
投稿の取得・分析
非公式APIなら、こんなデータを取得できます。
自分または他人のニュースレターの全投稿
投稿の本文・タイトル・公開日・カテゴリ
いいね数・コメント数・リスタック数
人気順や検索キーワードでの絞り込み
たとえば、「自分の投稿を全部Notionにアーカイブする」「他のニュースレターのトレンドを分析する」といったことが可能です。
購読者の管理・インポート
購読者まわりも操作できます。
購読者リストの取得
購読者の追加・削除
メールアドレスの一括インポート
ただし、購読者のメールアドレス取得には、自分が管理者であるニュースレターの認証が必要です。
他人の購読者リストを抜き取ることはできません。
統計データの取得
ダッシュボードで見られる数字も、APIから取得できます。
投稿ごとの開封率・クリック率
購読者数の推移
流入元の分析データ
Notesのエンゲージメント
毎月の数字を自動でスプレッドシートに記録する、使い方ができます。
Notesの操作(投稿・いいね)
Substackのミニブログ機能「Notes」も操作可能です。
Notesの投稿
他の人のNotesにいいね
Notesの取得・分析
例えば「Xに投稿した内容を自動でNotesにも投稿する」といったクロスポストができます。
使えるライブラリ一覧(Python・TypeScript)
非公式APIを使うために、コミュニティが開発したライブラリがあります。
代表的なものはこちら。
どちらもGitHubで公開されており、無料で使えます。
Pythonの方がノンエンジニアでも比較的入りやすいので、最初はPython版がおすすめです。
非公式APIの使い方【簡単な手順】
ここからは、具体的な使い方の流れを解説します。
実装には基本的なプログラミング知識が必要ですが、「どんな手順か」を知るだけでも価値があります。
方法1|Pythonライブラリ(substack_api)を使う
一番ハードルが低い方法です。
Pythonをインストールする
ターミナル(コマンドライン)で pip install substack-api を実行
数行のコードでデータ取得開始
たとえば、こんなシンプルなコードで、特定のニュースレターの最新5投稿を取得できます。
from substack_api import Newsletter
# ニュースレターのURLを指定
newsletter = Newsletter("https://example.substack.com")
# 最新5投稿を取得
recent_posts = newsletter.get_posts(limit=5)
たった3行で、データが取れます。検索機能や人気順での取得も可能です。
方法2|TypeScriptライブラリ(substack-api)を使う
Webアプリやブラウザ拡張機能を作りたい人向けです。
Node.jsをインストールする
プロジェクトで npm install substack-api を実行
TypeScriptで開発開始
こちらは投稿・いいね・コメントなど、書き込み系の操作も得意です。本格的に自動化ツールを作りたい人に向いています。
方法3|ブラウザの開発者ツールから直接叩く
ライブラリを使わず、APIエンドポイント(窓口のURL)を直接呼び出す方法もあります。
Substackをブラウザで開く
F12キーで開発者ツールを起動
ネットワークタブを開いた状態で操作を実行
記録されたリクエストから、URL・パラメータ・Cookie情報を抽出
n8nやZapierなどの自動化ツールで同じリクエストを再現
「この操作をしたとき、ブラウザは裏側で何をしているか」を観察して、それをプログラムで再現するイメージです。
プログラミングが苦手でも、n8n(ノーコード自動化ツール)を使えば、実現可能です。
認証トークン(connect.sid)の取得方法
ログインが必要な操作(投稿取得や購読者管理)には、認証トークンが必要です。
ブラウザでSubstackにログイン
F12で開発者ツールを開く
「Application」タブ → 「Cookies」 → Substackのドメインを選択
「connect.sid」という項目の値をコピー
このトークンをコードに設定する
このトークンは、ログイン情報そのものです。
絶対に外部に漏らさないでください。
GitHubに誤って、アップロードして個人情報が漏れるケースが多いので、環境変数(.envファイル)で管理するのが基本です。
非公式APIを使うときの注意点とリスク
ここは大事なパートです。便利な非公式APIですが、使う前に知っておくべきリスクが4つあります。
1. 突然動かなくなるリスク
非公式APIは、Substack側の仕様変更で予告なく動かなくなる可能性があります。実際、過去にも仕様変更でライブラリが一時的に使えなくなった事例があります。
業務の重要な部分をSubstack APIに依存すると、ある日突然システムが止まるリスクがあります。「動かなくなっても困らない範囲」で使うのが鉄則です。
2. レート制限(1秒1リクエスト以下)
短時間に大量のリクエストを送ると、Substack側でアクセスをブロックされる可能性があります。
実際に使っている開発者の経験則として、「1秒に1リクエスト以下」が安全ラインとされています。1万件のデータを取得する場合は、数時間かけてゆっくり処理する設計が必要です。
3. 認証トークンの管理
connect.sidトークンは、ログインしているのと同じ権限を持ちます。これが漏洩すると、第三者にアカウントを操作される可能性があります。
対策としては、
GitHubなどに誤ってアップロードしない(.gitignoreで除外)
環境変数や秘密管理サービスで管理する
定期的にログアウト・再ログインしてトークンを更新する
不要なら、自動化専用の別アカウントを作る
トークンは数ヶ月有効なので、放置せず定期的にローテーションするのが安全です。
4. 利用規約との兼ね合い
Substackは公式に「APIを使うな」とは明示していませんが、「使っていい」とも言っていません。
完全にホワイトな利用ではなく、グレーゾーンです。
ただし、何年も非公式APIが使われている中で、Substackが取り締まったり個別アカウントを停止した事例は、調べた範囲では見つかりませんでした。
事実上の黙認状態と言えますが、将来方針が変わる可能性はゼロではありません。
過剰な使い方(例:秒間100リクエストを送る、スパム送信に使う、競合サービスを作る)は、明らかに規約違反のリスクがあるので、節度ある使い方を心がけましょう。
Substack APIの活用アイデア5選
リスクを踏まえたうえで、「実際にどんなことができるか」を5つご紹介します。
1. 投稿データを自動でNotionにアーカイブ
自分のSubstack投稿を、定期的にNotionデータベースに自動保存する仕組みです。
万が一、Substackのアカウントが使えなくなったときのバックアップとして有効です。投稿のメタデータ(公開日・タイトル・本文・タグ)を構造化して保存しておけば、後から検索・再利用しやすくなります。
2. 購読者数の推移を自動グラフ化
毎日の購読者数をAPIで取得して、Googleスプレッドシートに記録、グラフ化する仕組みです。
Substackのアナリティクスでも数字は見れますが、自分なりの指標で長期トレンドを追いたい人に向いています。
月次の伸び率・SNS投稿との相関などを可視化できます。
3. Notesの反応を分析してXに転載
Substack Notesで反応の良かった投稿を、自動でXにクロスポストする仕組みです。
複数のSNSを並行運用するのは大変ですが、APIを使えば1度書いた内容を複数プラットフォームに展開できます。エンゲージメント分析のデータも取れるので、改善サイクルを回しやすくなります。
4. 他のニュースレターの分析・調査
ベンチマーク先のニュースレターを定期的にAPIで取得して、人気投稿のテーマや投稿頻度を分析する仕組みです。
「自分のジャンルで何がウケているか」を数字で把握できると、コンテンツ企画の精度が上がります。
5. n8n・ZapierでSNSと連携
ノーコード自動化ツール(n8n・Zapier・Make)と組み合わせれば、プログラミングなしで自動化できます。
たとえば、
「新しい記事を公開したら、自動でX・Facebook・LinkedInに告知」
「購読者が100人増えたら、自動で通知が来る」
といった仕組みを、ドラッグ&ドロップで作れます。
よくある質問(FAQ)
プログラミング知識ゼロでも使える?
公式APIはコードを書く必要があるため、ゼロからは難しいです。
ただし、n8n・Zapier・Makeなどのノーコード自動化ツールを使えば、コードを書かずにSubstack APIを利用できます。
最初はノーコードツールから始めて、必要に応じてPythonなどを学んでいくのがおすすめです。
APIで投稿の自動化はできる?
非公式APIなら、技術的には可能です。
ただし、Substackは手作業での投稿を前提にしているプラットフォームなので、頻繁に自動投稿をするのは推奨されません。
下書きの自動作成・予約投稿の補助など、人間のレビューを挟む使い方が安全です。
購読者のメールアドレスは取得できる?
自分が管理者であるニュースレターの購読者リストは取得可能です。
ただし、これは個人情報にあたるため、取り扱いには細心の注意が必要です。スパム送信や転売は厳禁ですし、外部システムに保存する場合はプライバシーポリシーへの記載・GDPRなどの法令遵守が求められます。
商用利用は問題ない?
公式APIは、利用規約の範囲内で商用利用可能です。非公式APIはグレーゾーンなので、商用サービスに組み込むのはリスクがあります。
特に、Substackの代替となるサービスを作る・Substackの購読者を競合に誘導するような使い方は、規約違反のリスクが高いので避けるべきです。
日本のIPアドレスからでも使える?
問題なく使えます。
Substack APIは地域制限を設けていないので、日本からのアクセスでも通常通り動作します。
まとめ|小さく試して、リスクを理解して使う
Substack APIについて、もう一度ポイントを整理します。
API活用のポイントは、「動かなくなっても困らない範囲で使う」ことです。
バックアップ
データ分析
ちょっとした自動化
など、補助的な用途から始めるのが安全です。
「Substack運営をもっと効率化したい」
「データを活用してコンテンツの精度を上げたい」
と考えている人にとって、APIは強力な味方になります。リスクを理解した上で、小さく試してみてください。
【免責事項・再掲】
本記事は技術情報をまとめたものです。API利用の結果に対する責任は負いかねます。とくに非公式APIは予告なく仕様変更される可能性があり、利用は自己責任となります。
利用規約の最新情報は、必ずSubstack公式サイトでご確認ください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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非公式のAPIの方が使い勝手がいいですね🫢
このまとめ、本当にありがたかったです